四神の国の朱雀さま
朱雀と友だち



「ふぁぁ……」

翌日。

家から徒歩圏内にある、僕の通う高校の教室。僕は自分の席に座って欠伸をする。

昨日、夜更かしするんじゃなかった……。

昨日は虎型の怪異を倒した後、今日仕事が休みの玄武とずっとゲームで遊んでいた。

気付いたら、朝の6時で慌てて寝たんだけど……眠い。1時間しか寝てないからな。

普段は、2~3時間くらい寝てる。朝方にならないと眠くならないし、寝ても2~3時間で自然と目が覚めるんだよね。

それに、夢中になりすぎて夕食も朝食も摂ってないのに、お腹空いてないのは何故だろう。

もう一度欠伸を零して、僕は机の上に突っ伏して寝ることにした。

その時、隣の席の男子が来たのか物音がする。顔を上げると、隣の席で数か月前に仲良くなった男子――佐倉颯真(さくらそうま)が「朱音、おはよう」と僕に声をかけてきた。

「おはよう……」

僕がそう返すと、颯真は「眠そうだね」と苦笑する。

「眠い……昨日、夜遅くまでゲームしてた……」

僕の言葉に、颯真は「何のゲームをしてたの?」話しかけてきた。

「えっとね、色んな遊びが詰まったゲームに入ってる麻雀で遊んでた」

ソフト一つで色んなものを遊べるゲーム。そのゲームに入っていた麻雀を、昨日は夜遅くまで玄武と遊んでいた。

「麻雀!?朱音って、麻雀できるの?」

颯真が、驚いたような顔をする。

「うん。同居人と対局したりするよ。家に、雀卓あるし……」

僕の言葉に、颯真は「すげぇ……」と言葉を零した。
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