ひとつ、ふたつ、ひみつ。

マンションが近くなってきて、今までずっと学校での話をしていたのに、あっくんがいきなり話題を変えてきた。

「そういえばお前、最近は帰りに夕飯の買い物行くとか言わなくなったよな」

「え? あー……うん、そうだね」

以前なら、下校途中にあっくんにショッピングモールに付き合ってもらっていた。
特に、おひとり様一個とかの特売日にいてもらうと助かってたんだよね。

だけど今は、真尋くんがいる。
料理をするのも真尋くんだから、食材なんかは私が選ぶよりも、当人が直接手に取って見た方がいいだろうし。

重たいものを買いすぎた時には、いざとなったら部屋に直接ワープ出来るのも強みだし。

「んー、大体、ひとりで帰る日に買い物に行っちゃうからかな」

嘘ですけども。

「何でだよ。荷物、重いだろ」

全て真尋くんが持ってくれるから、申し訳なくなるほどに私は常に身軽。

「大丈夫だよ。いつまでも、あっくんに頼ってられないもん」

マンションに着いた。
エレベーターの、上りのボタンを押す。
< 141 / 277 >

この作品をシェア

pagetop