冷血CEOにバツイチの私が愛されるわけがない~偽りの関係のはずが独占愛を貫かれて~
昼休みに出る支度をして席を立ってとき、手に取ったスマートフォンがタイミングよく震え始める。
七瀬CEO……?
画面には七瀬CEOの名前が表示されている。プライベートなスマートフォンからだ。
「……はい、唐木田です」
《お疲れ様。昼休みには入ったか》
「ちょうど今からオフィスを出ようかと思っていたところです」
答えると、向こうからは《よかった》と聞こえる。
《それなら一緒にランチでもどうだ》
「えぇっ、ランチ、私と、ですか?」
《そんなに驚くようなことを訊いたか?》
七瀬CEOは楽しそうに言う。
だって、それはもちろん驚く。
仕事のお昼休みに、CEOとランチに出るなんて聞いたことない。
《まぁいい、もうすぐそばまで迎えに来ている》
「えぇっ」
《エントランスホールで待っているよ》
「すぐに行きます!」
手荷物を持って慌ててオフィスを出ていく。
エレベーターで一階まで降りていくと、エレベーターホールの入り口に本当に七瀬CEOが待っていた。