私は今日も、知らない
「あー、ハイハイそうですか」
精一杯の笑顔で、興味なさそうに言ったつもり。
ここは、我慢だ。
今そこに反論したって、意味はない。
これが、今の私の、精一杯の返事だ。
お父さんは、不機嫌全開。
ふざけないでよ、ほんとに。
早く、この場から逃げ出したい。
いいでしょ、逃げ出しても。
私は椅子から立ち上がる。
「じゃあね、もう話すことないから。」
バタン、と大きな音がして、椅子が倒れる。
私はまあいいや、と思ってその椅子を一瞥し、スマホを持って
リビングのドアから立ち去ろうとする。
「はあ?お前が話したいっていうから…」
何で、そんなわけわかんないみたいな顔するのよ。
「ふざけないで!」
私、こんなに我慢してるのに。
何で、何でいつもこうなるの。
何で、お父さんは私のいうこと分かってくれないの。
何で、話が通じないの?
何で、お父さんは私の気持ちを考えてくれないの?
何で、何で何で何で何で何で…?
どうして……?