生徒会長と私
第6章 作戦開始
「どうしたの? そのクマ?」
黒髪を後ろに手で払いながらせりなが私に向かって聞いた。
「昨日、眠れなくて」
「お笑いの研究でもしてたの?」
と朝から持って来たクッキーを食べながら照美が一緒に
顔を覗き込む。
「違うわよ」と自分の机に座ってうつ伏せになって、顔だけ隣に立っている
二人に向ける。
「ルナは?」
二人が顔を見合わせて、うなずき合った後、
せりなが口を開きかけた。
「あ、おはよう。陽葵」とルナの声がして
視線を教室の入口へと向けて、息をのんだ。
「………ど……どうし……たの?」
私は突っ伏していた姿勢からガバッと起き上がるとルナを上から下まで何度も視線を
往復して凝視した。
ルナの髪はいつもはダブルカラーで
明るい茶色に薄っすら紫に見える髪をツインテールにして、
目がボタンになった黒猫のぬいぐるみを持った不思議ちゃんだ。
なのに、今は真っ黒に染め上げた髪を後ろで二つに分けて、
三つ編みのお下げにしている。
前髪もパツンとして、
例えるなら、大正時代のレトロな絵に出てくる女学生そのもののような
ヘアスタイルになっている。
「だって、トイレ掃除。ヤダモン」
とふくれっ面をするルナ。
「?」
なぜ、三つ編みお下げとトイレ掃除がくっつくのか理解できないでいると。
「つまり、氷室先輩を笑わせるにはどうしたらいいかって考えて、
AIでお笑いの基本を聞いたらギャップがあると面白いって答えが出たらしいの」
「だからって、なぜ、その髪に?」
「普通じゃ、面白くないって言われて、だから、普通を止めたの」
とルナが続ける。
「いや。ルナはいつもがおかしいというか……それが普通じゃ……」
どう説明したらいいか、迷っているとチャイムが鳴って、
先生が入ってきた。
三人がそれぞれ自分の席に着き、
先生が出欠を取ってルナの時にぎょっと驚いて
「何があった?」と聞いた。
「いつも通りです」と答えるルナ。
「違うだろう!」と答えると教室中が笑った。
ルナが小さくガッツポーズをするが、
「たぶん、笑いの方向性が違う」と
コンビ漫才の芸人がケンカ別れするときのような
セリフを口にしていた。
黒髪を後ろに手で払いながらせりなが私に向かって聞いた。
「昨日、眠れなくて」
「お笑いの研究でもしてたの?」
と朝から持って来たクッキーを食べながら照美が一緒に
顔を覗き込む。
「違うわよ」と自分の机に座ってうつ伏せになって、顔だけ隣に立っている
二人に向ける。
「ルナは?」
二人が顔を見合わせて、うなずき合った後、
せりなが口を開きかけた。
「あ、おはよう。陽葵」とルナの声がして
視線を教室の入口へと向けて、息をのんだ。
「………ど……どうし……たの?」
私は突っ伏していた姿勢からガバッと起き上がるとルナを上から下まで何度も視線を
往復して凝視した。
ルナの髪はいつもはダブルカラーで
明るい茶色に薄っすら紫に見える髪をツインテールにして、
目がボタンになった黒猫のぬいぐるみを持った不思議ちゃんだ。
なのに、今は真っ黒に染め上げた髪を後ろで二つに分けて、
三つ編みのお下げにしている。
前髪もパツンとして、
例えるなら、大正時代のレトロな絵に出てくる女学生そのもののような
ヘアスタイルになっている。
「だって、トイレ掃除。ヤダモン」
とふくれっ面をするルナ。
「?」
なぜ、三つ編みお下げとトイレ掃除がくっつくのか理解できないでいると。
「つまり、氷室先輩を笑わせるにはどうしたらいいかって考えて、
AIでお笑いの基本を聞いたらギャップがあると面白いって答えが出たらしいの」
「だからって、なぜ、その髪に?」
「普通じゃ、面白くないって言われて、だから、普通を止めたの」
とルナが続ける。
「いや。ルナはいつもがおかしいというか……それが普通じゃ……」
どう説明したらいいか、迷っているとチャイムが鳴って、
先生が入ってきた。
三人がそれぞれ自分の席に着き、
先生が出欠を取ってルナの時にぎょっと驚いて
「何があった?」と聞いた。
「いつも通りです」と答えるルナ。
「違うだろう!」と答えると教室中が笑った。
ルナが小さくガッツポーズをするが、
「たぶん、笑いの方向性が違う」と
コンビ漫才の芸人がケンカ別れするときのような
セリフを口にしていた。
