二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない
「田村ユイさんですね。冥界に帰る時間です。ご同行願えますか」
惺音ちゃんが声をかける
「やだ…あたし、まだ帰りたくない…」
「でないと少々手荒な真似をしないといけないんですが…」
「嫌だって言ってるでしょ!」
そう言って暴れた。
家中の電気がチカチカと揺れ、ガタガタと家具が揺れる。
「やだ、地震?」
家の人は不安そう。
惺音ちゃんが「確保して」と俺たちに命じた。
その言葉に俺たちは幽霊に向かって飛んだ。
閻魔様から支給された対幽霊用の目隠しのための布をかぶせる。
それで幽霊の視界を奪ってから、幽霊を蹴り上げて手を地面につかせた。
そこから両手を後ろ手に縛りあげて、確保完了。
幽霊は言葉にならない悲鳴を上げていた。
そんなことを繰り返してたら日が暮れた。
思ったよりも数が多い…。
「3人でまとめてやっても効率悪いだけだから3人で別れて対処しよう」
惺音ちゃんが言った。
その言葉に煌くんが眉をひそめる。
「お前のこと守るやつがいねえのはダメ。俺が残る」
その言葉に惺音ちゃんが慌てた。
「いや、別に大丈夫だから!」
「ダメ。お前はすぐ体力なくすんだから何かあったら困るだろ」
その言葉に惺音ちゃんは詰まって何も言えない。
「じゃあ蘭! 蘭が残って!」
その言葉に煌くんは舌打ちをしてから、
「しょうがねえな。蘭! 惺音のこと絶対守り切れよ」
そう言って立ち去って行った。
残された俺は、煌くんの立ち去る後ろ姿をじっと見つめる惺音ちゃんを横目で見た。