神殺しのクロノスタシス7〜後編〜
「あのな、ルイーシュ…!キュウリまんも良いけど…」

「良いんですか?はい、じゃあどうぞ」

食べるなんて言ってねーよ。

「そうじゃなくて。スパイとして、これからどうしようかってことを…!」

「キュレムさん、声大きいですよ」

「おっ…と、す、すまん…」

つい、うっかりしてた。

スパイだなんて、でかい声で公言する馬鹿がいるかよ。

「でもな…。真面目に考えろよ。このままじゃ、アーリヤット領の国民達は、ナツキ様が生きていることも知らずに…」

「確かに、それは問題ですが…」

「これ以上のキルディリアの分裂は、混乱と流血を招くだけだ。アーリヤット皇国の民を一つにまとめて、一致団結してキルディリアの支配に抗う為には…」

やはり、ナツキ様しかいない。

彼がアーリヤット領に戻ってくる…あるいは、せめて。

彼が生きていることを、アーリヤット皇国の民に知らせることが出来れば。

それだけで、アーリヤット皇国の民は、心を一つに出来るはず。

その為に、俺達が出来ることは…。

「…やっぱり、俺じゃ思いつかない」

「なら、どうします?」

「そうだな…。ルーデュニア聖王国の…学院長に指示を仰ごう。学院長なら、きっと良い案を出してくれ、」

と、言いかけたその時。 



「邪魔するぞ」

「ふへぁぁっ!?」

目の前に、高身長高収入イケメンの天使が現れ。

俺は、思わず素っ頓狂な声を出して、度肝を抜かれた。

…いや、高収入なのかどうかは知らんが。
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