神殺しのクロノスタシス7〜後編〜
翌日。

「んぁ…?」

ぱちん、と目を覚ますと。

天井に、豪奢なシャンデリアがぶら下がっているのが見えた。

…何処だ?ここ…。

…なーんか、やたらとふかふかしたベッドだな。

いつもの…聖魔騎士団の自室のベッドとは、まるで寝心地が違う。

…ここは…。

…あ、そうだ。

「…キルディリアだ!」

俺は、がばっ、と起き上がった。

俺、キルディリア魔王国に…しかも、ファニレス王宮に来たんだった。

少し仮眠したら起きるつもりだったのに、あまりに寝心地の良いベッドなものだから。

つい、朝までぐーすか眠ってしまった。

油断し過ぎだろ、俺。

そして、油断してるのはもう一人。

「…ルイーシュ起きろ!朝だぞ!」

「ん〜…?…あー…」

いかにも億劫そうに、ルイーシュが目を半開きにした後。

再び、ルイーシュは目を閉じた。

「おやすみなさい…」

「おい、諦めるな!起きろよ!」

「だってー…。まだ旅の疲れがー…」

「適当言ってサボろうとするな。お、き、ろ!」

俺は、ルイーシュが被っていた毛布を引っ剥がした。

なかなか起きようとしない子供を、何とか起こそうとするお母さんの気持ちがよく分かる。

そりゃ毛布引っ剥がしたくもなるわ。

「…もー…。乱暴なんですから…」

「先にシャワー浴びてこいよ。眠気を覚ましてこい」

「はーい…」

ふわぁ、と大きな溜め息をつきながら。

ルイーシュは、ふらふらとバスルームに歩いていった。
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