純愛×未満
「俺、彼女いないし」

「だって、彼女可愛い? って聞いたとき……」

そういえば、「気になる?」ってしか、言ってない、ような。

「彼女いるよね」って聞いたときも、否定はしなかったけど肯定もしなかった、かも。

「……はぁー?」

「うわ、すげー顔」

思いっきりしかめ面をして見せると、先輩は声を上げて笑った。

「先輩、もしかしてあたしのこと好きなの?」

「お前だって、俺のこと好きなんだろ」

「そうやって、またごまかす」

先輩は質問には答えず、あたしの制服のスカーフを指でつまんだ。

「へたくそ」

「水曜日だけは綺麗だもん」

「俺が結んでるからな」

「じゃあ、一週間全部……、してほしい」

先輩は、あたしの制服のスカーフをほどいて、笑った。

「いいよ」




END
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