遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる
出会い
〜4年前の春〜
詩織達2年生は高校総体予選が終わり県大会に向けてゴールデンウィークもハードな練習が続いていた。
詩織は明日から学校が始まるというのに宿題が残っている事に部活の休憩中に怜奈と話していて気づいたのだった。
「プリント?」
「そうだよ、追加って後からもらったじゃない」
「ファイルに閉じてあるのはやったよ」
ゴールデンウィーク中の宿題はどこの部活動も忙しいからとファイルにとじて配られたはず…
「違う違う、数学のプリントを追加でもらったじゃない」
「えー」
「探してやっときなよ、教科書かノートに挟んでるかも、見てみなよ」
「……わかった」
そして練習終わりにノートに挟んでるプリントを見つけて机に座り、解いていたはずなのに…
LINEの入る音で飛び起きた詩織…
「えっ、寝てた!何時?」
スマホを見ると22時30分だった。
「あー、お風呂!」
“プリントあった?“
と怜奈からのLINEに返事をしてお風呂へ急いで向かった。
シャワー室もあるが、まだお風呂終了時間まで30分あるし、お風呂につかりたい。
詩織はお風呂場のドアを開け服を脱いでいると大浴場のドアが開き、無意識に「お疲れ様です」と言いながら浴室に向くと同じクラスの赤崎慶太が立っていた。
「へっ?赤……崎くん?」
「何で、江藤が?」
慶太はタオルで下半身を巻いた。
「き、き、……キャ……モゴモゴ」
慶太は急いで後ろから詩織の口を押さえた。
詩織と密着になり右手は口に、無意識に左手は詩織の胸をむぎゅっと押し潰していた。