遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる
「お疲れ様、よく頑張ったな」
慶太が声をかけると詩織からは何も言葉が返ってこなかった。
「ん?詩織?」
慶太がベッドに近づくと詩織は顔を伏せていた。
肩をひっぱり顔を上げると詩織は慶太に抱きついた。
「しんどかった……ぐすっ……でも頑張って良かった……うっ……」
「本当に頑張ったよ、詩織」
大きな慶太の手は詩織の頭をなでた。
「ふぇ……慶太く〜ん」
「よしよし、泣いていいよ、気が緩んだな」
「うん……」
しばらく詩織は慶太の胸の中で泣いた。
「ありがとう、落ち着いた」
詩織は慶太の前に座り後ろから抱きしめてもらった。
「ラスト1点のサーブの時、慶太くんが見えて泣きそうだった……」
「見えたか?」
「うん、正面に来てくれてすぐにわかったよ」
「でかいもんな(笑)」
「でかい(笑)階段に立ってるんだもん」
ちょっと顔を洗ってくるとベッドから降りて洗面台へ……
歯磨きも済ませて戻ると慶太くんの話し声がして…
目が合うとちょっと待てよとスピーカーにしてくれた。
「詩織ちゃん?」
「翔太くん!来てくれてありがとうね、部活忙しいのに」
電話は慶太くんの弟の翔太くんだった。
「ご飯一緒に食べれなくて残念」
「私が遅かったから仕方ないよ〜、手を振ってくれて嬉しかった」
「あの時さ〜兄貴見えた?」
「見えなかった、どこ行ったんだろうってそういえば思ったの」
慶太くんにスマホを取られた。
「お前〜!じゃあ明日な」
「何で〜バイバイしてないー、むぅ」
いつもの膨らみを優しく触ってきた。