暁に星の花を束ねて
「……今回の配属、やはりナノデバイス開発部門が花形だろうな。君は希望出したか?」
「ああ、第一志望だ。特に自己組織化ナノマテリアルの応用研究には以前から興味があったからね。君は?」

「おれはバイオインターフェースだ。生体適合性の高いナノ構造体の開発に携わりたい。君の自己組織化も、将来的な医療応用には不可欠な要素だから、ぜひ連携したいな」

「それは面白い。うちの研究室でも、ドラッグデリバリーシステムへの応用を検討していたところだ。入社後、情報交換しよう」

 葵の額から汗が流れる。
 
 会話から背けるように右に集中しようとした。

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