ご主人様は糖度高めの三つ子様

朔さんが冷たく言った。

そりゃあ、まぁ、ねぇ。
従業員と過ちを犯しちゃあ
いけないよな。

「木葉ちゃん！
そういうつもりじゃなかった！
ただ俺…
一人で寝られない時があるんだ」

………



そっか、きっと、寂しいだけなんだ。

不安的な時、孤独を感じる時、
寝られなくて誰かそばにいてほしい…

私もそういう時、あったな…
私の場合は、誰も周りにいなかったから、
我慢するしかなったけど、
この人の周りにはたくさん女の子がいるから、
誰かに夢中になって孤独から遠ざかりたい、と。

そういう人なんだろう。


「太陽、シャワー浴びてきて」

よくわかるよ。
だから、一緒にいてあげないと。

「そしたら一緒に寝よう」

私がそういうと朔さんは目玉が飛び出そうなくらい目を見開いて私を見た。

「草詰さん！本気？」
「今日だけ一緒に寝てあげます。
寝るだけです」

太陽はちょっと泣きそうな顔をして、
ありがとうと言った。

「雷には言わないでくださいね」
「あ…もう言っちゃいました」

まじか…

バンッ！と勢いよくドアが開く。

「来ちゃった…」