ご主人様は糖度高めの三つ子様

よくよく見たら私のサンダルと同じブランドじゃん…

50箱くらいありそう…
ごくり…
高級品がたくさん…

もちろん
三つ子の誰かが買ったものだよね?

「木葉ちゃん!おはよう」

パジャマ姿の太陽が後ろから
ぎゅっと抱き締め、
頬っぺにキスをしてきた。

海外のカップルみたい…
こんな彼氏いたらいいな…なんて。

「おはよう」
「もう見ちゃった?」

太陽がクスッと笑った。

「うん、これどうしたの?」
「俺が買ったの。鞄と靴。
中には日本に一点しかないものもあるし、
ヨーロッパ限定のデザインとかもあるよ。
とにかく、色々集めてもらった」
「へー、すごい…」

私の世界と次元が違う…
大量生産の1900円の履き物で育ってきた私には、
日本に一点とか言われても、
もはや靴だとは認識できないんだけど?
美術品か何か?

「これ、どうするの?」
「もちろん、これは、この───」

ガチャガチャ…
バタン!
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