転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 うつぶせになって柔らかさを堪能していると、あとから乗り込んできたイヴェリオが、ひょいとリリカを膝の上に抱き上げた。

「パパ! おひざ! いや、おりゆ!」
「おとなしくしていなさい。もうすぐ出発するから」
「やーよ」

 日頃執務室で見せているのとはあまりにも違う姿。リリカの正面に座ったアークスの肩が揺れている。

「今日のリリカは、少しはしゃぎすぎじゃないかな?」

 そう問いかけてくるアークスの口調は、笑いを隠しきれていない。
 そんなに子供のふるまいをしているのが面白いか。リリカは、立派な子供だ。

「おやちゅ!」
「まだ出発してない!」

 まだお腹は空いていないが、一応お菓子も要求してみる。イヴェリオが額に手を当てた。
 アークスの肩はますます激しく揺れた。

「のったら、たべていいって、パパいった!」

 リリカは、じっとりとした目でイヴェリオを見上げる。イヴェリオは、口に手を当てて脇を向いた。

(……笑いの耐性、低すぎじゃないの?)

 ちょっぴり子供らしさを意識しているだけなのに、イヴェリオもアークスも笑いをこらえられていないなんてどうかしている。

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