転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 深夜に暴走する例は今までなかったらしいが、隣室にいればイヴェリオが異変にすぐに気づくからということのようだ。
 朝、王宮に行き、イヴェリオは執務室へ。
 リリカは、彼が仕事をしている部屋で、マーサから簡単な文字の読み書きやマナーを習う。マーサが同行できない時は、公爵家の侍女が付き添ってくれる。
 父と娘の穏やかな光景というには、少し違ったけれど、今のリリカは幸せだと思う。

(……パパ、忙しそう)

 イヴェリオは常に忙しい。
 リリカは、ソファに座ってイヴェリオや文官達の仕事の様子を観察していた。
 イヴェリオの執務室には、大きなデスクがある。そのデスクに向かって仕事をしているイヴェリオのところに、入れ替わり立ち替わり文官達がやってくる。

(力になれたらいいのに)

 イヴェリオの仕事ぶりを見ながらそう思う。
 部屋の隅でおとなしくしているリリカは、文官達にとっても珍しいようだ。

「リリカ様、今日も来たんですか?」
「あい、パパといっちょ!」

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