転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 こうして執務室に出入りしながら、改めて把握したのは、この国が財政難に陥っていること。そして、イヴェリオ達は必死にその状況を改善しようとしていることだ。

(……それなら、私の知識が使えるかも!)

 前世で学んだことを、試せるかもしれない。
 イヴェリオ達が試みていることのうちひとつは、新たな特産品を作り出すことだ。王国各地の土壌に合わせた作物の栽培計画を立て、国を豊かにしようとしている。

(夜(よ)鳴(なき)草(そう)の栽培、かあ……)

 夜鳴草は、夕方から夜にかけて花を咲かせ、夜中に花が萎(しお)れた直後に実を落とす薬草だ。実を落とす時に、悲鳴のような音を上げることからつけられた。
 その実は、魔力を回復するための薬を作るのに必要となる。
 朝には実が駄目になってしまうため、夜が明ける前に実を回収し、適切に下処理をすませなければならない。採取は冒険者に依頼するのだが、なかなか引き受けてくれる者がいないため、非常に高価なものになってしまう。

「あたち、おひるねちましゅ」

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