死ぬ前に後悔したくないからと婚約破棄されましたが、溺愛されました
「エディ、私、御者の人のお手伝いをしてくるわ」

「おい待てミア! 勝手なことをするな!俺はもう我慢の限界だ!こんな、死にそうな目にあったのも、全部全部お前のせいだミア!」

「え…?」

何を言っているの?言われた意味を理解することができない

「今、俺は死ぬかと思った……走馬灯が見えたよ。そして、俺は、セレナ、君のいない人生なんて考えられないと思った。死ぬ前に後悔したくない!ミア!お前との婚約は破棄だ!」

「エディ──」

「気安く俺の名前を呼ぶな!平民が!お前は今、俺たちを殺す所だったんだ!疫病神が!とっとと失せろ!」

「は⁉︎エ」


「二度と俺の前に姿を見せるな!お前にくれてやる金もない!とっとと失せろ!」



あまりにも意味不明な暴言を吐かれて、頭が真っ白になった。

放心状態で佇む私を、容赦なくエディは突き飛ばす。

「痛い!」

エディを思わず睨むと、手を振り上げるのが見えた。殴られると怖くなって、その場から急いで逃げ出した。

走って走って、気がついたら涙が溢れていた。それでもひたすら走り続けた。

こんな姿を見せたらおかみさんも心配するから、どこかで時間を潰そうとお店に入ったことまでは覚えている。
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