【完】オキナグサに愛を込めて
大きな水槽に、イルカショー、そして大好きなクラゲのコーナー。
『レンさん、わたしクラゲ大好きなんです』
「そうかよ」
こんなのが好きなのかって言いながらクラゲの水槽の前に立つレンさんはまるで絵画の中に入ってしまったみたいに綺麗だった。
レンさんは……たぶん、水族館なんて興味無いと思う。
わたしが立ち止まる度レンさんも止まってくれて、わたしが満足いくまで待っていてくれた。
それから、一通り見終わったわたし達はお土産コーナーへやって来た。
あまりにも真剣に悩むわたしに外で待ってると言ったレンさんを待たせて15分が経とうとしていた。