【完】オキナグサに愛を込めて
『これにしよう!』
ついに決まったのは、クラゲのキーホルダー。
それも2つ。
急いでお土産コーナーをでてレンさんの元へ向かう。
『レンさん、お待たせしました!』
足元には煙草の吸殻が3つ。
かなりお待たせしてしまったみたい……。
「買えたのか?」
『はい。あの、これどうぞ…』
レンさんの眉がピクリと動いたことに気付いた。
……やっぱりいらなかったかな。
『あの、いらなかったら捨てていただいていいので。どうしても今日のお礼がしたくて……』
「お礼?」
『はい!今日とっても楽しかったです!』
「そうかよ」
口角を上げてわたしの頭に手を乗せたレンさんは、
「ありがとな」
って、キーホルダーをポッケに仕舞ってくれた。