【完】オキナグサに愛を込めて


ガラッと音を立てて開いた扉の先にレンさんの姿が見えた。

そこには学校の教師とは思えない光景が広がっていた。
大きなソファーに大きなテーブル、それにテレビまである。
黒龍の初代が改装してくれたんだとか…。


「エマちゃんとシホちゃん連れてきちゃった」


腕を掴まれたまま教室の中へと進むアキトさん。


「アキト、本当に連れてきたんだ」

驚くユウキさんに、

「シホちゃん久しぶり」

クールなイチジョウさん。


そして……

「アキト、手離せよ」

アキトさんに掴まれたわたしの腕を見ながらあからさまに不機嫌な態度のレンさん。

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