【完】オキナグサに愛を込めて


「アキトが教室まで来たのか?」


『はい、びっくりしちゃいました』

「チッ」

何度目かのレンさんの舌打ち。


『あの、わたしたちお邪魔して良かったんですか?』

「あぁ」



『また、レンさんに会えて嬉しいです』

「そうかよ」

気持ちを認めてしまったわたしは、溢れる想いを少しだけでも伝えたくてやけに素直になってしまった。


そうかよって言ったレンさんの表情はいつになく優しく感じた。



未だにアキトさんは無視を決め込んだユウキさんにしつこく文句を言ってる。



…まるで相手にしないユウキさんの圧勝みたいで、いじけたアキトさんがこちらへやって来た。

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