【完】オキナグサに愛を込めて
そう言うとレンさんはわたしの頬に手を置き、優しく微笑んだ。
「誕生日なんてただの平日、いつもと変わんねえだろ」
『そんなことないです!レンさんが産まれた大切な日なんです。とっても素敵な日ですよ?』
「誕生日なんて祝われなくてもいいと思ってた」
『そんな…』
「それなのに、エマに祝われると嬉しいんだな」
……レンさん。それはどういう意味でしょうか。
───……それからレンさんの手がわたしの後頭部へ回り、唇が重なった…。
それは、一瞬の出来事。
キスをする事なんてレンさんからすれば、なんて事ないのでしょうか。
…わたしのファーストキス。
それは儚く、胸がチクリと傷んだ…。