【完】オキナグサに愛を込めて
───…急がなきゃ。
今日の走りは22:00からって誰かが言ってた。
今は21:40…
シホと待ち合わせの駅まで急いで向かう。
『シホごめんっ。おまたせ!』
息を切らしながら謝るわたしに全然いいよと笑ってるシホ。
「ほら、いくよ〜」
わたしたちが向かうのは黒龍の倉庫の近く。
ここが1番良く見える。
黒龍を一目見ようと沢山の女の人が集まっていて、色んな香水の匂いで胸焼けしそう。