🐯PIeSe merry me


🐑

ハッハッハー



豪快な笑いが屋敷中に響く

「そうかそうか
桜佑に3人目ができたか」

「ええあなた」
加納一大の妻雪乃はおっとりとした口調で話す

「これで桜哉にもいい娘が居るなら安心出来るのにね」
雪乃は目を細めながら呟く、もう桜哉も婚期を過ぎている
90近い雪乃が心配するのも当たり前なのかもしれない。

「うむ
ワシも早く桜哉の曾孫の顔がみたいワ
まあ近々な話かもしれんがな‼」


「あなたまさか桜佑の時の様な反対はしないでくださいね」
「分かっとる‼」
頑固ジジイの一大は桜哉の従兄弟桜佑の妻、悠里の時、大反対をしていたが今は悠里の人の良さに一目置いている

「大じーじ」
一大の広い庭に曾孫の桜汰二歳と凛汰桜三歳が走って来る、2人は年子のせいか双子のように見えて良く似ている
勿論雪乃も一大もメロメロだ厳つい一大の緩む頬を見ながら雪乃も嬉しそうにする


「おう、2人ともきたかゲームするか?
大じーじの部屋に入れ入れ」
世間では頑固な一大も曾孫にはデレデレだ
「お爺様、お祖母様
おじゃまします。」

後から追いかけてきた悠里が息をきらしている

「悠里、身重なのに走るヤツがあるか
気をつけなさい」
一大は眉間にシワを寄せながら悠里に注意する。

「はい、すみません」
悠里はペロリと舌をだす、今では一大の自慢の嫁だ
悠里の手には紙袋がさげられていた


「おじい様の好きなシュークリームをつくりました、桜汰も凛汰桜も手伝ってくれました、美味しいとおもいますよ。」
と悠里は下げていた紙袋をあげてみせた


「おお、ありがとう
早くお茶にしょう」
一大は悠里から渡されたシュークリームの紙袋を嬉しそうに受け取った。

明るい笑いが広い日本庭園に響く
そんな一大と悠里を見て雪乃は桜哉の事を考える
実は田中から桜哉の彼女の事を聞いていた


「まあ、そんなに若いお嬢さんなの?」

「はい、悠里様と違って、少し気がお強いようでお若いからでしょうか
思った事はハッキリとおっしゃいますし凄くお元気な方です会長とは・・・どうでしょう」
田中が口ごもる動作を見て今どきのハキハキした娘のように思える

「まあそれも良しよ、どんなお嬢さんか楽しみねぇー」
頭を抱える田中と違って雪乃はのほほんと興味津々




「いらっしゃいませー」
上品な着物を着たスタッフが声をあげる。

茉莉花に別れをきりだされ桜哉は行きつけのカフェから足が遠のいていたなかなか桜哉の傷はいえない

カフェの代わりではあるが前は評判のいい料亭だったが流行風邪のせいで客足が遠のいた事をきっかけに仕出しや弁当を提供している
“作の屋”と言う所に最近は足げなく通う。
勿論昨今は料亭も客足がもどりつつあった。

桜哉もここの弁当をひいきにしているちゃんと修行を積んだ板さんが作る弁当は上品で味もよく栄養価も高い

「今日のオススメを2つください」
そうひとっは田中の弁当だ、社長室に1日缶詰のときは気晴らしに桜哉が弁当を買いにくる

小柄の髪をお団子頭にした目のくるりとした彼女が接待してくれるピンク柄の着物に赤い和風のエプロンが良く似合うこっちまで元気になる

「ハーイ今日はホタテの釜飯と具沢山のトン汁ですよ」
満面の笑顔のスタッフが
発砲スチロールの汁物が入った丼と別の袋に入ったホタテの釜飯を抱えて店に出てきた。

「熱いですよ気を付けてくださいね」
愛想良く手渡してくる。

俺はなるほど重そうだと袋をあげさげしてみる袋からも暖かさが伝わる、確実に暖まる汁物を笑顔で受け取るそんな店からはホンノリ甘そうな饅頭の匂いが鼻を抜ける

可愛い彼女も白い歯を見せて見送ってくれた。



「ね、ね、見た?
あの人の財布グッ〇だった、ブレスだって時計だって高そうなブランド品だったよね」
スタッフの奈々が目ざとくみていたみたいで
紫乃に駆け寄って来る


「ふーん、そーなんだ私ブランド品あんま興味無いから気づかなかった」
接待をした紫乃は彼だけに興味を持っていた
ブラウンの切りそろえた清潔感な髪
背が高く紫乃を見下ろす優しそうな笑顔

「あの人欲しいなあ」
紫乃は呟く奈々は桜哉と入れ違いのお客さんに対応していた
耳が遠いおじいちゃんなので奈々の声も高くなる

「はあー?はぁー?
なんじゃ?今日の日替わりはー」
「だァかぁらあ」

👂クィ「ようきこえん
耳鳴りがじぃじ〜ぃなくんじゃ」

「ジジイはあんただろ〜ジジイ」

「👂クィ聞こえんわい」

「はい1200えん」
奈々は日替わり1200円とかいたポップを指さし弁当が入った袋をさしだした

じいちゃんはジジイと呼ばれつつも聞こえないせいか
「はい、ありがとう」
と言いつつ帰っていった。

「成程かっこいいもんな」👉「え?あのじいちゃんが?」
とボソッと奈々が呟いた声を紫乃は聞き逃さない。
紫乃はムッとして
「爺さんじゃなくあの彼よ💢」
とキツと奈々をにらみながらに言う

「分かってるって冗談冗談アハハ、でもあの爺さん珍しい髪型だったねぇ爺さんはなんかスズメバチに似てたよ
目がでかくて
前に触覚みたいな毛あったし」
奈々は陽気に喋る喋る


「見てないし彼しか見てない」

近くにいた紫乃の
兄、輝希も店をでて遠くに歩く彼を見送りながらうなずく、輝希は
まずはどんな奴かしらべないとな大事な妹を預けるにはちゃんとしたヤツじゃないと心配するだろ
なんか金遣いのあらいヤツか金持ちかのどっちだろうな、調べないとなと輝希は思った。

それから2週間後桜哉の身元などの報告が上がってきた、それを見た輝希は嬉しそうな声をあげた

PAREUM桜哉の社長で33歳、独身何故か恋人は2週間張り込んだが見当たらない居ないと断定、祖父はあの加納一大世間では加納様と呼ばれる大会社の会長とあった。

料亭を経営している彼の店には社長連中はしょっちゅう来ていて加納の噂も良くきいていた

「えーそんなすごい人だった...の」
紫乃も悲鳴に似た声をあげる

「ヤバいヤバい」
料亭作の屋は話が決まったかのように大盛り上がり

「いいか
紫乃、今度彼が来たらデートに持ち込め
何回も来るんだきっとお前が目当てに違いない、自信持て
がんばるんだぞ‼」

「うん、絶対頑張る💪まかせて‼」

桜哉の事情を知った紫乃はがぜんやる気をだしていた勝負は桜哉が来た時、まるで獲物を待ち構えるメスヒョウのように狙いを桜哉に搾って待ち構えた。

そして桜哉が必ず来る水曜日、紫乃は髪をクルクルまいて女の子女の子したよそ行きの可愛らしい笑顔で桜哉を待った。

「今日の日替わりはなんです?」
桜哉はいきなり、のれんをくぐり背の高いオーダメイドと分かる質の良いスーツで現れた

『キターッ💘』
紫乃の胸は高鳴る

「きょ今日は、焼き魚切り干し大根と野菜の煮物のセットです」

椎茸と煮干のいい匂いの中魚の焼けた匂いがして桜哉の腹は益々空いてくる。

「2200円ですお味噌汁もついてます
熱いから気をつけてくださいねニコッ」
紫乃は小首を傾けてまん丸い目で桜哉にニッコリかわい子ちゃんアピール

「ああ꜆꜄꜆、ありがとう」

そのまま立ち去ろうとした桜哉のスーツを引っ張って
「あのーお仕事いそがしいんですか?」
紫乃は思い切って声をかけた
「え、ええまぁ」
紫乃は上半身を可愛くゆらしながら

「いっもありがとうございまーす。
今度映画でもご一緒しませんか
私あんまり仲いい子居なくて1人じゃ映画館入れないんです」

とショボンとして言った。

「え?俺!と?
映画くらいならつきあうよ」
桜哉は案外あっさりと了承した。
「え?映画、あのアニメの実写版?」
おじゃま虫の奈々が会話に飛び込んできた

「僕はなんで・・・もいいですが」

「私も行きます」
ずずうしく割り込んできた奈々に紫乃は(✧¯ ⌳¯ )ᒃ"チッと舌打ちをする

「でもでも私が先に約束したんだから💢💢」
紫乃は何とか奈々を排除しにかかる
しかし空気読めない奈々は

「あらぁ紫乃ってば
いつも言ってるじゃん、半年もすればTVでやるから見に行くのは無駄金って何回誘っても行かなかったじゃん」

「・・・何の話かわかんない」

紫乃は面とぼけを貫く!

2人が喧嘩始めそうだったからSOSボタンを押すと真壁瑞希が

「社長、お迎えにまいりました」
きちんとした礼儀と大きくカールした栗色の髪出来る秘書の真壁瑞希はオトナ感満載の美人だった

「ありがとう」
そういうとふたりは颯爽と歩き店を出た

ギリギリと爪を噛みながら紫乃は悔しそうに見送る

「やっばーなぁ彼女いたんだーだろうなぁ」
奈々が呟く

見かけによらず気の強い紫乃は奈々を睨みつけた

「邪魔しないで💢💢」
「え?」
ここでようやく奈々は紫乃が本気と気づくアララ


奈々は失敗失敗と、てへぺろしながら厨房へと入っていく

彼女がいるなら奪うだけだ紫乃は若さと身体と顔に自信がある
まだ負けた訳じゃない


「社長、」
呆れた顔で瑞希は桜哉を見る










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