不良先輩とさぼり魔の少女。
甘ったるい声
不良
私に学校にはイケメンな先輩がいる。
その人の名前は海雲蒼
カッコよくて、イケメンでダークなオーラがかっこいいとかなんとか。
けど、その先輩には誰も近づかない。近づこうとしない。ずっと遠くから見ているだけ。
みんな話しかけようとしない。
だって、先輩は「不良」だから。
女遊びをしているとかなんとか。興味はなかったからあんまり知らないけど。
で、そんな先輩が私の目の前にいる。
「きみ、わるい子だね」
少し、甘ったるい声で言ってくる。
「先輩もじゃないですか?授業をサボるなんて。」
「それ言ったら、君もじゃない?」
確かに。それを言ったら私も悪い子だ。
けど、先輩はそれ以前に悪い噂が飛び交っている。
「きみ、名前は?」
あんまり関わりたくないんだけどなぁ。なんか怖そうだし。
けど、それ以前に名前を言わないとやばい気がする。
「宮下美零、です…」
「ふーん」
いや、なんかリアクションしろや。気まずいんだけど。
「あの子だ、あの美少女サボり魔の子だ!」
「美少女…サボり…魔…?」
あーなんかそんな別名があったような…
「知らない?美零ちゃんのことだよ」
しれっと、名前で呼ばないでほしい。あと、ちゃん付けもやだ。
なんて言えるわけもなく、放っておくことにした。
「あーまぁ一応知ってますけど…」
一つこの別名に対して疑問がある。
「なんで…“美少女”がついてるんだろうって…」
サボり魔はまだわかるけど、美少女はよくわかんない…
「え?そんなの美零ちゃんがかわいいからでしょ?」
そんなにストレートに言われるとなんか照れる。
「そうですかね…?」
「うん、そうだね」
先輩によると私はかわいいらしい。
「ねぇ、美零ちゃんはいつもここにいるの?」
ここと言うのは屋上のことだ。鍵が壊れているので簡単に入れる。
「まぁ、はい」
「そっか。じゃ、また来るね。」
「また来なくて結構です。」
と聞こえてないと信じていっておいた。
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