不良先輩とさぼり魔の少女。

蒼先輩

またもや、授業をサボっていると、あの不良先輩がきた。

「やっほ、美零ちゃんこの前こっそり「来なくていい」的なことを言ったよね!?」

げ、バレてる。

「言いました…」

「なんでそんなこと言うの。先輩悲しい」

絶対そんなこと思ってないだろ。と思いながら。

「えーじゃあ次からは言うのやめます。」

「いい子。」

子供を褒めるように私の頭を大きな手で撫でてくる。

「てかさ、美零ちゃん、先輩じゃなくて蒼先輩って呼んでよ」

え、嫌なんだけど…

「え、嫌です」

「冷たいなぁ」

「ありがとうございます」

「いや、褒めてないよ⁉︎」

知ってるっつーのって言おうとしたけど、一応先輩なので言わないで置くことにした。

「じゃあ、蒼じゃなくていいからさ、海雲先輩♡って言ってよ。」

「♡無しだったらいってあげますよ。」

「♡ありか、蒼先輩って呼ぶかどっちか。」

「その二択しかないんですか。」

「ないね」

これ、絶対はめようとしてるよね!?私みたいな女子全員蒼先輩って呼ぶ方を選ぶよね⁉︎

「ひきょーですよ」

「なにが?」

とぼけたように先輩がいう。ハァ、もう。

「わかりましたよ。蒼先輩。」

「素直でよろしい。」

なにが、素直でよろしい。だ、こんなの一択しかないんですけど。って思いながら先輩を軽く叩いた。
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