【番外編】イケメン警察官に2人ごと守られて。
その日の午後、2人はいつものようにリビングで並んで座っていた。
窓の外は柔らかな春の陽射し。カーテン越しに、薄い風が部屋をやさしく撫でている。
ソファに身を預けながら、美香奈がぽつりと呟いた。
「……安定期に入ったら、みんなにちゃんと報告しようか」
涼介は顔をぱっと明るくし、すぐにうなずいた。
「そうだな!うちの両親も喜ぶぞ~。長谷川たちにもすぐ知らせなきゃな」
そして、急に目を輝かせて言い出す。
「よし、じゃあ名前考えよう!性別まだ分かんないけど、どっちのパターンもさ、候補リストとか作っちゃおうかな~」
嬉しそうに身を乗り出してきた涼介に、美香奈は思わず笑ってしまった。
「え、ちょっと待って。まだ早いよ。そんな焦らなくても…」
「だってさ、せっかくだから今からじっくり考えたいんだよ」
子どもみたいに無邪気にはしゃぐ涼介の姿を見て、美香奈はあたたかい気持ちに包まれた。
赤ちゃんが来て、きっとこの人は全力で守ろうとしてくれる――そんな確信にも似た安心感があった。
「じゃあ、ひとつだけ条件つけていい?」
「えっ、なになに?」
「女の子の方には私の名前の“香”は絶対どこかに入れてほしい」
「……了解!すごくいい。絶対入れる」
2人は自然と手をつなぎながら、未来の話をぽつぽつと語り合った。
その日は特別なことはなにもなかったけれど、静かで、やさしくて――
まるでお腹の中の小さな命が、既にこの空間を満たしているかのような、そんな和やかな1日だった。
窓の外は柔らかな春の陽射し。カーテン越しに、薄い風が部屋をやさしく撫でている。
ソファに身を預けながら、美香奈がぽつりと呟いた。
「……安定期に入ったら、みんなにちゃんと報告しようか」
涼介は顔をぱっと明るくし、すぐにうなずいた。
「そうだな!うちの両親も喜ぶぞ~。長谷川たちにもすぐ知らせなきゃな」
そして、急に目を輝かせて言い出す。
「よし、じゃあ名前考えよう!性別まだ分かんないけど、どっちのパターンもさ、候補リストとか作っちゃおうかな~」
嬉しそうに身を乗り出してきた涼介に、美香奈は思わず笑ってしまった。
「え、ちょっと待って。まだ早いよ。そんな焦らなくても…」
「だってさ、せっかくだから今からじっくり考えたいんだよ」
子どもみたいに無邪気にはしゃぐ涼介の姿を見て、美香奈はあたたかい気持ちに包まれた。
赤ちゃんが来て、きっとこの人は全力で守ろうとしてくれる――そんな確信にも似た安心感があった。
「じゃあ、ひとつだけ条件つけていい?」
「えっ、なになに?」
「女の子の方には私の名前の“香”は絶対どこかに入れてほしい」
「……了解!すごくいい。絶対入れる」
2人は自然と手をつなぎながら、未来の話をぽつぽつと語り合った。
その日は特別なことはなにもなかったけれど、静かで、やさしくて――
まるでお腹の中の小さな命が、既にこの空間を満たしているかのような、そんな和やかな1日だった。