キミのために一生分の恋を歌う③ -extra stage-
ライブはリハーサルと違って急に、bihukaの隣にいた小春さんが歌うことになったり(あたしと年齢変わらないくらいに見えるのに超うまい)したけど、無事に終わった。
あたしはbihukaのところへすぐに話しかけに行った。

「bihukaさん、お疲れ様でした。小春さんの歌もすごく良かったです!」

「ありがとうございます!」

「というか敬語いる? 小春も15だから同じくらいに見えるよ?」

「あ、同じ……です」

「じゃあみんな敬語なしでいいよ!」

「お姉ちゃんがそう言うなら。ichigoの歌もすごく良かったよ。もし良かったらまた仕事したいな」

「是非お願い……じゃない、嬉しいっ」

「ねぇ、ichigo。勇気をだして、私に話しかけてくれてありがとう。勇気を出して、ライブしてくれてありがとうね」

「ichigoはichigoにしか出せない歌があると思った。お姉ちゃんにはない歌があったよ」

「そんなことないっ。あたし自分の無力感を痛感したの」

「でもそれだけじゃないよね?」

そう、それだけじゃなかった。
あたしにしか出せない歌ーーきっとある
だから頷いた。

「勇気を貰ってた。bihukaからいつも。だけど、同じくらい負けたくないよ」

「それでいいんだよ」

「これからは私たち、友達でありライバルでいよう?」

2人が握手を求めてきたから、あたしは応えた。

「うん。だから、辞めるなんて寂しい。bihukaはいつまでも続けてね。それにーー勝ち逃げして、bihukaだけが天下を取ったなんて勘違いしないでくださいね」

「そんなつもりじゃないんだけどなぁ」

「はは、お姉ちゃんは、ちょっと神すぎるからね。もはや神話になっちゃうよね」

「なに、小春ちゃんってかなりのシスコンなの?」

「だからなに?」

ふふっと笑うと、2人も笑ってた。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうけど。

「必ずまた会おう、舞台の上で!!」

「うん! あたしのことをちゃんと見ててね、2人とも」

今すぐは遠くとも、1年後、2年後はわかんないから。
bihukaみたいになるんじゃなくて、あたしはあたしになって、必ず2人に追いついてみせる。

未来は変えられる、ぜんぶあたしの気持ち次第だ。
さぁ、明日は何をしようかな?
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