この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
「私、穂高さんとずっとお話ししてみたかったんですよ」
軽く身を乗り出しながら話しかけてくるのは宣伝部の女性。慶介は近寄ろうとしてくる女性と距離を取りながら、ただ「そうですか」とだけつぶやく。
普通に会話をしてくれれば、こちらも普通の対応をするが、下心が見え見えの態度を取られると拒絶したくなる。
話しかけてくれるなと、慶介はわざと視線を遠くへとやる。
しかし、この女性はまだ諦めない。
「穂高さんが担当した商品は全部ヒットしていて、本当にすごいですよね。尊敬します。穂高さんがいれば、うちの会社は安泰ですよ」
慶介だけの手柄のように言われると面白くない。さりげなく否定の言葉を返す。
「いえ、私の力だけではありませんから。どの商品も、メンバー全員で協力して得た結果です」
「そんな謙遜しなくても。でも、仲間思いなところも素敵です」
なんとしてでも慶介を褒める方向に持っていきたいらしい。そんなことをされても、心は少しも動かないが、この女性はまだすり寄ろうとしてくる。
「今回の成功も、穂高さんがいたからですね。私、同じチームになれて、すごく光栄です」
この企画の開発リーダーは明日香だ。それなのに、明日香には一切触れず、慶介の成果として言われると我慢ならない。
慶介ははっきりと自分の思いを語る。
「私よりも如月の方がすごいですよ。今回は彼女の貢献によるところが大きい。彼女こそ本当に尊敬できる人です」
明日香を褒めれば、隣から苛立っているような雰囲気が伝わってくる。
これ以上同じ話題を続けると、明日香に触れるしかなくなると思ったのだろう。今度はプライベートな話題へと切り替えてきた。
軽く身を乗り出しながら話しかけてくるのは宣伝部の女性。慶介は近寄ろうとしてくる女性と距離を取りながら、ただ「そうですか」とだけつぶやく。
普通に会話をしてくれれば、こちらも普通の対応をするが、下心が見え見えの態度を取られると拒絶したくなる。
話しかけてくれるなと、慶介はわざと視線を遠くへとやる。
しかし、この女性はまだ諦めない。
「穂高さんが担当した商品は全部ヒットしていて、本当にすごいですよね。尊敬します。穂高さんがいれば、うちの会社は安泰ですよ」
慶介だけの手柄のように言われると面白くない。さりげなく否定の言葉を返す。
「いえ、私の力だけではありませんから。どの商品も、メンバー全員で協力して得た結果です」
「そんな謙遜しなくても。でも、仲間思いなところも素敵です」
なんとしてでも慶介を褒める方向に持っていきたいらしい。そんなことをされても、心は少しも動かないが、この女性はまだすり寄ろうとしてくる。
「今回の成功も、穂高さんがいたからですね。私、同じチームになれて、すごく光栄です」
この企画の開発リーダーは明日香だ。それなのに、明日香には一切触れず、慶介の成果として言われると我慢ならない。
慶介ははっきりと自分の思いを語る。
「私よりも如月の方がすごいですよ。今回は彼女の貢献によるところが大きい。彼女こそ本当に尊敬できる人です」
明日香を褒めれば、隣から苛立っているような雰囲気が伝わってくる。
これ以上同じ話題を続けると、明日香に触れるしかなくなると思ったのだろう。今度はプライベートな話題へと切り替えてきた。