真夏の一夜は恋の始まり
ここにお願いします。と言われたので、俺は花凛をベットに下ろした
花凛は余程眠かったのか起きる気配もなくグッスリ眠っている
「じゃあ、俺は帰ります」
俺は悪いので早く帰ろうとした
「噂通り言葉少ない不器用男子なんですね」
花凛の弟がクスッと笑いながら言った
「あー。すみません。最近姉が落ち込んでたのも、喧嘩か何かですか?」
弟は何かを悟ったように言葉を発する
「はい。まあ」
俺は自信なさげに申し訳なさそうに答えた
「姉は昔から人のことばっかり考えて、自分は二の次な人なんです」
弟は昔を思い出すように話を続けた
「俺が中1の時に母親が亡くなって、姉は自分を犠牲にして俺とか父親のために全部家の事をやって、学生時代に恋もしなかったもそのせいで、、だから、姉には幸せになってほしいんです。姉を宜しくお願いします。」と真剣に言われた
真面目に言葉を発する弟に、俺は「はい」と答えて軽く会釈した

去り際に「お姉さんのことは真剣に考えてます」と言うと、「なら良かった。姉を送っていただいて有難うございました」と深々とお辞儀をされた
「お邪魔しました」と言って俺は花凛の家を後にした
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