お断りしたはずなのに、過保護なSPに溺愛されています
その瞳に映るのは、政界の重鎮としての厳しさではなく、ただ一人の父としての穏やかな眼差しだった。
「……そうか」
ぽつりとそう言って、父はゆっくりと視線を横に流す。
城田と目を合わせ、無言の指示を送る。
すると城田が軽く頷き、すぐに部屋の外に控えていた警護官に小さな合図を出した。
廊下の向こうに立っていた橘航太が、緊張した面持ちで入室する。
一礼し、まっすぐに立つその姿を、父はしばし見つめた。
「橘くん」
そう呼ぶ声には、政治家ではなく、一人の“父親”としての熱が宿っていた。
「……親バカだと思われるかもしれないがな」
苦笑混じりに言って、父は続ける。
「俺はこれまで、2人以上にお似合いな人間を見たことがない」
部屋の空気が静かに揺れる。
「橘くんさえ良ければ――紗良と、共に生きて行ってはくれないか」
その声はまっすぐで、誤魔化しのない真心に満ちていた。
そう言うと、父は深く頭を下げた。
それを見たとき、背後にいた他の警護官たちが、一瞬ざわめいたように身じろぎする。
だがすぐに、その場の静寂は戻る。
橘は、その場で一度、目を閉じ、大きく息を吸い込んだ。
やがて開いたその瞳には、強い決意が宿っていた。
「……はい」
橘は一歩、前に出る。
「紗良さんは、僕が責任を持って、生涯お守りいたします」
その言葉は、儀礼ではなく――誓いだった。
「……そうか」
ぽつりとそう言って、父はゆっくりと視線を横に流す。
城田と目を合わせ、無言の指示を送る。
すると城田が軽く頷き、すぐに部屋の外に控えていた警護官に小さな合図を出した。
廊下の向こうに立っていた橘航太が、緊張した面持ちで入室する。
一礼し、まっすぐに立つその姿を、父はしばし見つめた。
「橘くん」
そう呼ぶ声には、政治家ではなく、一人の“父親”としての熱が宿っていた。
「……親バカだと思われるかもしれないがな」
苦笑混じりに言って、父は続ける。
「俺はこれまで、2人以上にお似合いな人間を見たことがない」
部屋の空気が静かに揺れる。
「橘くんさえ良ければ――紗良と、共に生きて行ってはくれないか」
その声はまっすぐで、誤魔化しのない真心に満ちていた。
そう言うと、父は深く頭を下げた。
それを見たとき、背後にいた他の警護官たちが、一瞬ざわめいたように身じろぎする。
だがすぐに、その場の静寂は戻る。
橘は、その場で一度、目を閉じ、大きく息を吸い込んだ。
やがて開いたその瞳には、強い決意が宿っていた。
「……はい」
橘は一歩、前に出る。
「紗良さんは、僕が責任を持って、生涯お守りいたします」
その言葉は、儀礼ではなく――誓いだった。