極上御曹司からは逃れられない運命でした
すると一枚の書類がヒラっと床に落ちた。
それを拾って何気なく目に止まった文章に固まってしまう。
え…?
書類の作成日時は私と司輝が再会する前の日付になっている。
だからこれは前から決まっていた事らしい。
それはヨーロッパ新開拓事業計画及び整備事業に伴い、フランスに二年ほど滞在して基盤を作る。
そして父親である会長に国内業務を任せて、司輝と里翔さんが行く事になっているという内容だった。
嘘…
司輝はそんな事一言も…
でもこの書類によると向こうに行くのはおよそ二ヶ月後になっている。
何で何も言ってくれないの?
こんな大事な事…
忘れてるだけ?
いや、あり得ない。
私は…?
ドッドッと暴れる鼓動。