極上御曹司からは逃れられない運命でした
ーー

日本での引っ越しも済んで部屋から見える小さな星空を見上げる。

祖父母はあの後私が就職をして安心したのか、二人仲良く空へと旅立った。

海外に住むパパとママも、同じ空の下で繋がってると思うとそれだけで支えになる。

"また日本で頑張ります"

心の中で呟く。

よし。

両親は変わらず仲が良い。
チャリティーイベントの開催などに携わる仕事をしていて、今もあちこち飛び回っているのだ。

元気そうで何より。

ソファに移動して部屋をぐるっと見渡す。

家具メーカーで働いている事もあり、もちろんこの部屋も自社のインテリアだらけだ。

そして今回私が担当するのは、店舗での接客の方。
キッチンのコーナーで、カウンセリングなんかもするらしい。

お客様のニーズに合わせて好みの組み合わせを決めたりと、なかなか楽しくなりそうだ。

彼のあの一言で今はもう人と話すのも嫌いじゃなくなった。

そして日本での勤務もようやく慣れてきた頃、一人の女性客に目が止まった。

那子…さん?

那子さんだ。

絶対そう。

嘘…
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