極上御曹司からは逃れられない運命でした
「本当に、その節は大変ご迷惑をおかけしました」

「ははは! いーのいーの! 司輝も放っておけなかったみたいだし」

「那子さん、ご結婚されたんですか?」

「あ! そうなの! 少し前にやっと!」

再びズクンと何か胸に刺さる様なそんな感覚がした。

「おめでとうございます」

「ありがとう。凛花ちゃんの事気になってたからさ。全然お店にも来てくれないんだもーん」

那子さんはそう言ってブーっと頬を膨らませて口を尖らせるも直ぐに笑う。

「ははは! 冗談。もう私見習いじゃないから、安心して?」

両手でチョキチョキとハサミを動かすジェスチャーをする。

「那子さんも。キッチン関係は私に任せてくださいね」

私も笑顔で返してみた。

「あははは! でも良かった。元気そうで」

「…はい。おかげさまで」

「にしても随分とこんがり焼けてない?」

< 21 / 303 >

この作品をシェア

pagetop