両親と妹はできそこないの私を捨てました【菱水シリーズ①】
私が隈井先生から言われたのは『人前で弾くこと』だった。
もっと楽しく弾きなさいとアドバイスをされるのは何度目だろう。
昔はよくわからなかったけど、唯冬達と演奏したことでそれがわかった気がした。
―――夏の夕暮れ。
高校生の可愛いカップルや小学生の子供を連れたお母さん、ちょっとした休憩に入った会社員。
静かな曲にしようとカノンを選んだ。
最近はピアノを聴きにきてくれているお客さんもいて、常連方も増えた。
ケーキセットや飲み物を頼んで、この午後の穏やかなひとときを楽しんでくれているようだった。
コンクールに関係なく、私もこの時間が居心地よく―――そう思っていたのに。
スマホの着信音が大音量で流れた。
ハッとして、視線を向けるとくすくすと笑う#虹亜__こあ__#が席に座って鳴らしていた。
それも女友達数人と一緒に笑っている。
もっと楽しく弾きなさいとアドバイスをされるのは何度目だろう。
昔はよくわからなかったけど、唯冬達と演奏したことでそれがわかった気がした。
―――夏の夕暮れ。
高校生の可愛いカップルや小学生の子供を連れたお母さん、ちょっとした休憩に入った会社員。
静かな曲にしようとカノンを選んだ。
最近はピアノを聴きにきてくれているお客さんもいて、常連方も増えた。
ケーキセットや飲み物を頼んで、この午後の穏やかなひとときを楽しんでくれているようだった。
コンクールに関係なく、私もこの時間が居心地よく―――そう思っていたのに。
スマホの着信音が大音量で流れた。
ハッとして、視線を向けるとくすくすと笑う#虹亜__こあ__#が席に座って鳴らしていた。
それも女友達数人と一緒に笑っている。