代理の告白を頼まれました


 先輩が歌い出す。
 どうしよう、思ってた以上にうまい。

 「先輩って、歌上手いんですか?」
 「まあね。昔から授業をさぼってはカラオケに行ってたし」

 「先輩って、なんでそんなに学校休むんですか?」
 「んー、単に気分の問題。俺的には推薦なんて狙ってないから、別に最低限出席できたらいいんだよ」

 「不真面目ですね」
 「だな、俺もそう思う。でも、学校に行くだけが人生じゃないと思うからな」
 「そうなんですね」
 「てか、夢も歌えよ」

 そう言って先輩は私にマイクを手渡してきた。歌えと言う意思表示だろう。
 なら、と私はすうと、息を吸い込む。

 正直歌には自信がない。
 が、下手すぎるという事はないだろう。

 私は勢いよく、歌い出す。
 歌を歌うのは久しぶりだ。
 私は、家ではあまり歌わないのだから。


 「はあ」
 「気持ちよかったか」
 「はい」

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