先輩はぼくのもの

おまけ①家に呼ばれた

「えっと…そう!!そうだ!!ウチでお茶でもどうかなと思ったんだ」


マジ……?
詩先輩、ぼくを家に誘ってる?



こんな早く変化があらわれるなんて

いや、それよりも
嬉しくてニヤけてしまう自分をなんとかしないといけない。


「ありがとうございます。でも今日はやめときますね」


ほんとは行きたくてたまんないよ。
だけどね、それじゃダメなんだ。

もっと先輩をぼくに夢中にさせないといけないから。


あの女が気になる?
ぼくと一緒にいたい?


先輩が少し悲しそうな表情をした。


かわいい!!

ダメだよ、そんな顔しちゃ。
ぼくじゃなかったらお持ち帰りされてるよ?

もう、心配ばっかりかけるんだから。



「今度もうちょっと早い時間にお邪魔させてください。美味しいお茶楽しみにしてます♪」

こう言えば、嬉しいでしょ?


ほら、嬉しそうに笑う。
ほんと単純で可愛すぎるんだから。



「うん。とびっきり美味しいお茶用意しておくね」

…これはちょっと予想外。

こんな素直に言うんだ。


ヤベ…ぼくがもたない。


急いで家に向かう。



先輩は無意識に攻撃してくるからあなどれない。

あんな可愛くてぼくをこんなに夢中にさせて
罪深い人だなぁ。


でもね、先輩気づいてる?


ちゃんと少しずつ…ぼくの鎖に巻かれていっていることに。


次はどうしよっかな。
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