君に出会ったその日から
何より私のことを全てやってくれたのは母だから。
そこは感謝してもしきれない。
でも母の鋭い言葉は私の心に容赦なく刺さり、壊していく。
人のためにやった事であっても否定される。自分のストレスを私にぶつけ、常に誰かの悪口を言ってくる。言っている事とやっている事も違う。そんな状態を十何年続ければ私の心が壊れてしまうのもある意味当然だったのかもしれない。
しかし私は嫌なことを嫌だと言えない。特に家族に対しては。常に親の顔色を伺い、気を遣い続けた。自分が弱いのかとも思った。ただ私だけは私を否定したくないし自分のできる事を精一杯やろうとそう思って日々生活している。
その後、母と2人で夜ごはんを食べた。
母はどんなに疲れていても父の顔色を伺ってなるべく作っている。料理が1番嫌いなのに。
一方、父はそんな母のことなどつゆ知らず、どんな料理でも美味しいと言ったことはなく、時間通りでなければ不機嫌になる。美味しくなければ顔に出し、ひどい時には口にも出す。会話もしないし家族で食べても全然楽しくない。
だから今日は母と2人で良かったと思う。
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