理想の彼氏の作り方~イケメン王子と愛のクリスマス~
「……やっぱり……
 本当は、竜樹先輩の方が良かった?」

 心配そうな、直人に、わたしは首を振った。

「ちが……っ!」

 本当のところ。

 竜樹先輩に。

 憧れのレオンで。

 イケメン王子のはずの先輩に迫られて。

 嬉しい、よりも何か、とても怖かった。

 色々なことがショックだった。

 けれども。

 直人に上着をかけてもらって、二人。

 ベンチに座っているのは、そんなに嫌じゃなかったし。


 何か、とても安心だった。

 ……場所は。

 暗い公園から、動いていないのに。
 
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