恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
「長谷部さんは藤宮副社長を本当に想われているのですか?」


「どういう、意味?」


「長谷部さんは藤宮副社長に守られてばかりですよね。なにか努力したい、すべきだと思わないんですか? まさか古い知り合いだったのを笠に着て、尽くされて当然とでも考えているんですか?」


攻撃的な物言いに圧倒され、即座に反論できない。

すぐ傍では匡と栞ちゃんが仲睦まじく笑い合っている。

ここで取り乱すわけにはいかない。


「新社屋発表パーティーで、長谷部さんのドレスを目にしたときはなんの冗談かと思いました」


「え……?」


「……それでも一時の戯れだと思っていたんです。最後に選ばれるのはあなたじゃないと自分に言い聞かせて……様子を見るつもりでいたのに」


五十嵐さんが不快感を露にして、私を睨む。


「藤宮副社長が長谷部さんを特別視する理由がわかりません」


「……恋人だからだと、思うけど」


やっとの思いで言い返した自分の声は弱々しい。


匡と私の関係をわかっているはずなのに、なぜわざわざ確認してくるのか。


それほどまでに私と彼の関係を認めたくないの?
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