恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
「匡を、愛している……あなたの、婚約者にしてください」


やっとの思いで声を絞り出す。

溢れ出す想いに零れ落ちる涙を、大好きな人が唇と指で優しく拭ってくれる。


「大事な婚約者を全部愛したい」


そう言って彼が私の唇を奪う。

啄むような優しいキスを何度も繰り返す。

小さくうなずいた私を壊れ物を扱うかのように横抱きにして、匡は寝室に向かう。

大きな手がもどかしそうに私の衣服を一枚一枚取り払っていく。

同時に彼は自分の衣服を荒々しく脱いでいく。

その間ずっと彼の唇は器用に、私の体のどこかしらに触れていた。

触れ合う素肌から伝わる体温に愛しさがこみ上げる。

長い指が私の首筋を撫で、鎖骨にキスを落とす。

首や肩を甘噛みされ、甘い痺れがつま先まではしる。

大きな手が胸元を覆い、何度も口づけを落とす。

赤い花びらを何枚も散らす彼の目は欲情に濡れている。

妖艶な眼差しに射抜かれて、胸の奥と体がきゅんと疼いた。

私の全身に余すところなく触れ、口づける匡の体はとても熱い。

たくましい腕は私が離れようとするのを決して許さない。

私の敏感な部分にそっと骨ばった指を差し入れ乱れさせる。


「ふっ……う、ん」


思わず漏れた吐息交じりの声を匡が可愛い、とつぶやいて自身の唇で吞みこむ。


「……眞玖、愛してる」


耳元近くで囁きながら、私の中に入ってくる。

ひとつになり、体内に感じる熱が愛しくて嬉しい。

覆いかぶさる大好きな人の重みと体温に甘い涙が零れる。


この幸せな時間を私は決して忘れない。











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