恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
「ずっと、好きだった。恋しくもない相手にわざわざドレスを贈ったり、キスしない。俺なりに態度で伝えているつもりだった。眞玖は、俺をどう思っている?」


吐息が触れそうな距離で真っすぐ尋ねられ、指先が震える。

答えなんて、ひとつしかない。


「藤宮くんが、好き。ずっと……好きだった」


長年溜めこんだ想いがギュッと胸を締めつけ、鼻の奥がツンとした。

どんどん視界が滲んでいく。

胸の奥に隠し続けていた想溢れ溢れ出し、涙となって頬を零れ落ちていく。


「……やっと言ってくれた」


どこか安堵したような、穏やかな声が耳に響く。

私の額に小さな口づけを落とし、私の涙を優しく唇で拭う。

甘い仕草に心が震えた。


「眞玖の涙はこれからは俺が全部引き受けるから、ひとりで抱えるなよ。泣くのは俺の前だけにして」


甘い命令とともに体を強く引き寄せられる。


四年前とは違う、少しは成長した姿を彼に見せたかったのに失敗ばかりだ。

いい年をして情けない姿ばかりさらしている自分が恥ずかしい。


「泣きすぎだ」


「だって……」


まるで夢のようで現実感がない。

けれど胸に広がる甘い痛みに、私はこの人をとても好きなのだと思い知る。
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