恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
「眞玖」


熱い吐息を吐いた彼が、私の声を呑み込むように名を呼んで口づける。

覆いかぶさる大好きな人の重みと体温に、胸がいっぱいになる。

自分とは違う、硬い胸元や筋肉の感触に愛しさがこみ上げる。

汗を纏う彼の色香に酔いしれ、友人として過ごしてきたときには知らなかった藤宮くんの“男性”としての表情と姿に魅了される。


「……痛くないか?」


彼の指先や唇に翻弄され、言葉にならない声ばかりが零れ落ちる。

自分の吐く息が熱くて、上手く返事ができない代わりに重い腕を持ち上げて彼に抱き着いた。


「眞玖……俺を見て」


とろりと蜂蜜のように甘い呼びかけに、下腹部が疼く。

いつの間にか閉じていた瞼を開けると、壮絶な色香を纏った彼が私の両足に腕をかけた。

恥ずかしい体勢に、身をよじろうとするけれど、間に均整の取れた逞しい体を割り入れられ逃げられない。

綺麗な目で私を甘く見つめたまま熱く太い熱がゆっくりと、でも着実に私の中に入ってくる。

想像以上の圧迫感に一瞬呼吸が止まりそうになる。


「……つらい?」


気遣う声にやめてほしくなくて、必死に首を横に振る。

私の想いを正確に受け取ってくれたのか、零れた涙を彼が熱い舌で掬う。

些細な仕草にすら敏感になった体はすぐに反応してしまう。

大好きな人とひとつになった喜びで胸がいっぱいになる。


「……大事にするから、ずっと」


彼の決意が耳に響き、体にさらに甘い痺れがはしる。

しがみついた大きな背中に思わず爪を立てた私を宥めるように、彼が何度も唇を重ねる。

熱い熱に体を揺さぶられ、大きな手に抱え込まれてどんどん逃げ場を失う。


「……好きだ、もう絶対に離さない」


色香のこもる掠れた告白が体中に染み込み、私は幸せなまどろみの中、ゆっくりと目を閉じた。











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