今日はあなたを困らせたい
「君がシホちゃん?」

「……あなたがタカさん?」

「ああ。そうだよ。」

私はゆっくりと、タカさんに近づいた。


書き込みにあった通り、黒髪のスーツ姿だから、直ぐに分かった。

本当に痩せ型で、少しカッコいい。

まだ20代中ばぐらいかな。

もしかして、彼女と別れたばっか?

でも、そんな事どうでもいい。

最近、おじさんばっかり相手にしてたから、ちょっとラッキー。


「えっと……じゃあ、まずはどうしますか?」

「どうしますかって?」

「ご飯にしますか?それとも、ホテルに直行?」

「フッハハ…ハハハ…」

私は真面目に聞いたのに、タカさんは急に笑い出した。

「噂は本当だったんだな。」

タカさんは笑い終わった後、私をジーッと見てきた。

「噂?」

「君が援交してるっていう、噂だよ。」

私の中に、ヤバイっていう感情が生まれる。


職業:公務員。

迂闊だった。

警察かもしれない。

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