旦那様、離婚の覚悟を決めました~堅物警視正は不器用な溺愛で全力阻止して離さない~
(それなのに今の答え方、なんか……いいな)
わざと私の傷には触れず、叔父の言葉をもって私を尊重してくれたということだ。
この人のことなら好きになれそうかも、と思ってから、あぁ好きになる必要はないんだったな、と苦笑が浮かびそうになる。
期待をするな、という彼の言葉の本意は、きっとそういうことだ。
この人は仕事のための、私は身内を安心させるための、それぞれの利害が一致する契約としての結婚。案外、そういう割り切った結婚生活のほうが合っているのかもしれない。結婚に夢を見られなくなった私には。
――情熱的な恋や愛なんて、私には必要ないんだ。別に。
梅が零れる。はらり、また一枚、緩やかな風に吹かれて宙を舞う。
握り締めていた拳をそっと開き、私はゆっくりと口角を上げた。
「ありがとうございます。今日のお話、前向きに検討させてください」
わざと私の傷には触れず、叔父の言葉をもって私を尊重してくれたということだ。
この人のことなら好きになれそうかも、と思ってから、あぁ好きになる必要はないんだったな、と苦笑が浮かびそうになる。
期待をするな、という彼の言葉の本意は、きっとそういうことだ。
この人は仕事のための、私は身内を安心させるための、それぞれの利害が一致する契約としての結婚。案外、そういう割り切った結婚生活のほうが合っているのかもしれない。結婚に夢を見られなくなった私には。
――情熱的な恋や愛なんて、私には必要ないんだ。別に。
梅が零れる。はらり、また一枚、緩やかな風に吹かれて宙を舞う。
握り締めていた拳をそっと開き、私はゆっくりと口角を上げた。
「ありがとうございます。今日のお話、前向きに検討させてください」