斑くんの激重愛に抗うためには

　美味しいものを食べても変わらずローテーションだ。

　斑くんが喜んだり楽しんだりしてくれることで、かなりの儲けを得るはずだったのに。

　バニラって想像しやすい味だし、安定択だけどさ……。



「なら、私の食べてみてください！」



　やっぱり納得できない！

　冒険したら新しい出会いがあるってこと、知ってほしい！



「は……、」

「どーぞ！」



　ずいっとアイスを斑くんの口元まで近付ける。

　美味しさで目玉飛び出しちゃえ！



「っ……あんたこれ、食べかけ……」

「えっ、こっちまだ食べてない部分ですけど、それでも無理な人でしたか……！？　じゃああの、下段のチョコはまだ口付けてないです！」

「……、ああそう、気にしないんだな」



　大きく口を開けた斑くんは、バクリ。

　ストロベリーチーズケーキの約八割を持っていった。