斑くんの激重愛に抗うためには

 やっぱり斑くん、慣れてるのかな。

 平然としすぎだと思う。



「斑くんは……平気なの?」



 お風呂で女の子に迫られて、抱きつかれてさ。なんにも感じないことあるの?

 こっちにそういう意図があるからこそ、ちゃんと傷付くよ。



「小鳩は道具じゃないからな」

「え?」

「俺が好き勝手使っていい女じゃないってこと」



 わかる? と不意に笑顔を向けられる。

 お湯に浸かっていない部分が熱を持った。


 わかって……いいのかな。

 かなりのうぬぼれ思考になる予感しかしないけど。



『ちゃんと告白された?』



 あ、ダメダメ……。

 なんで今あのムカつく顔を思い出しちゃうの。

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