私を忘れた彼を やっぱり私は忘れられない
そして今日は恵子さんの3周忌で幸もユキと
一緒に北陸の漁村に来ている。

ユキが幸と籍を入れたと報告した時、裕美は
幸に長い手紙を書いて二人がすぐに一緒に
なれなかったのは自分の所為だと言って
謝ってくれたのだ。

それで幸はユキを助けてくれたことを裕美に
感謝する手紙を書いた。

幸は裕美と打ち解けて裕美は幸姉さんと
呼んで懐いてくれている。

裕美は恵子の1周忌の後、泰樹と結婚
した、幸もユキと一緒に式に出席させて
貰った。

ユキ兄に幸姉さんと言っていつも、干物や
取り立てのイカやエビ冬には蟹もクール便で
送ってくれるのだ。

ユキが妹のようだと言っていた
気持ちがわかる。

本当に素直で純粋な裕美の事が幸も
大好きだ。

時々二人で東京に遊びに来るので、
その時は幸たちの家に泊まる。

一部屋はすっかり裕美たちの部屋
となっている。

恵子さんの3周忌が済んで、しばらくすると
裕美の妊娠が知らされた。

実は同じころ幸の妊娠もわかって、
2組の夫婦は同時期に親になることになる。

幸はユキと養護施設で出会いずっと
ユキだけを見つめていた。

弁護士になると言うユキの夢が幸の夢でも
あったが、2年半ユキが記憶喪失になり
ユキを探すためにモデルになり貝原のお陰で
女優としての幸の夢ができたのだ。

これからも脇役の演技派として映画に
ドラマに自分のペースで頑張っていきたい
と思っている。

母親になっても女優という仕事は
可能な限り続けて行きたいし
年老いても相応の役が来て
仕事ができれば嬉しい。
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