私を忘れた彼を やっぱり私は忘れられない
特に母親の恵子の優しい表情やケンを気遣う
気持ちが感じられて初めて母親というものに
接した思いがする。

自分には母や父や兄弟がいたのか?
家族と暮らしていたのか?
何もわからなかった。

歳さえわからないのだ。

ただ時々夢を見る。

顔がわからないのだが、彼女とキスしたり
エロイ体と言って裸を見るだけで興奮して
次の日の朝は下着を汚していた。

恥ずかしいので自分で洗濯をして
部屋にそっと干している。

裕美と恵子の家は結構大きくて使っていない
部屋が2部屋程あったのでそのうちの
一部屋をケンの部屋にしてくれた。

裕美の父親は5年前にがんになって
亡くなったと言う事だった。

生命保険もあって恵子も22歳の裕美も今は
働けるようになったので母娘二人で
ゆったりと暮らしている。

恵子さんは近くの食堂で働いている。

朝からの仕込みとお昼の忙しい時間に
厨房を手伝っているようだ。

夜の仕込みも少し手伝ってから
4時には帰って来ている。

裕美は隣町の会社で事務員として
働いている。

残業はないのでいつも6時過ぎには
帰ってくる。

ケンは組合の仕事が終わってジョギングで
帰ってくるので6時半になる。

帰ると直ぐにシャワーを浴びて風呂から
出てくると美味しい夕飯が出来上がっていて
3人でいつも食卓を囲む。
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